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SEO内部対策とは?内部対策チェックリスト
この記事のまとめ
  • SEO内部対策は、サイト内部の構造やコンテンツを最適化して検索エンジンとユーザー双方に好まれる状態を作り上げる施策。
  • クローラビリティ向上として、サイト階層を浅く設計したりパンくずリストを設置したりすることで、クローラーとユーザーがページを見つけやすくなる。
  • インデックス最適化では、タイトルタグやメタディスクリプション、見出しタグの設定を見直し、重複コンテンツ対策や構造化データの導入を行う。
  • コンテンツの品質は、検索意図に合致し、網羅性や信頼性(E-E-A-T)を意識して作りこむことが重要。定期的な更新やリライトもポイント。
  • ユーザビリティ改善には、モバイルフレンドリーやCore Web Vitalsの最適化、サイトのHTTPS化、不要なポップアップの削減などが必須。
  • まとめとして、内部対策の徹底は外部対策以上に重要であり、技術面とコンテンツ面の両立によって長期的に安定したSEO効果を得られる。

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目次

SEO内部対策とは

SEO内部対策とは、検索エンジンに自社や自サイトのページをより正しく、かつ高品質なものとして評価してもらうために、サイト内部を最適化するSEO対策の1つです。

SEO内部対策とは

たとえば、ページのタイトルやメタディスクリプション、見出しなどのHTML要素を適切に設定したり、サイト内リンクを整備したりする作業が代表的です。検索結果でより上位を目指すには、サイトの外部から被リンクを獲得する「外部対策」に注目しがちですが、その前に自分たちのサイト内部を整えることが極めて重要です。クローラーの巡回をスムーズにし、検索エンジンに正しくインデックスされ、ユーザーにとっても使いやすい構成になっているかどうか。こうした点を見直すことこそがSEO内部対策の核心となります。

もしサイト内部の設計が混乱していたり、HTML構造が不適切であったりすれば、いくら良質なリンクを外部から集めても十分に評価が得られないことがあります。また、検索エンジンはサイト内部の情報を多角的に評価し、ユーザーの検索意図に応えるページを上位に表示させる仕組みを常にアップデートしています。内部対策によって「サイトの内容を正確に伝える」「ユーザーが欲しい情報をわかりやすくまとめる」「サイトの技術的品質を高める」といったポイントを押さえることで、検索エンジンとユーザーの両方から高く評価されるページが作られます。内部対策は地味な作業が多い印象を受けるかもしれませんが、長期的に安定した集客を目指すためには欠かせない要素です。

ご自身で行うリソースがない、SEO対策会社に任せたい方は下記にて施策別に費用の紹介をしているので参考にしてみてください。

内部SEO対策費用の相場

内部SEO対策費用の相場は、月額数万円〜数十万円ほどです。具体的には、サイト内のメタタグや見出しタグの最適化、パンくずリストの見直し、内部リンクの再構築、ページの表示速度改善、モバイル対応などが挙げられます。テクニカルな要素も含まれるため、自社の技術部門との連携やSEO会社のエンジニアチームのクオリティが重要です。

内部対策は、サイト全体の使いやすさやユーザー満足度に大きく影響します。検索エンジンもユーザー体験を重視する傾向が強まっているため、内部施策を手を抜かずに行うことで長期的なSEO成果を得やすくなります。特に大規模サイトの場合、細部の修正作業に多くのコストや時間がかかることもありますが、長い目で見ると価値の高い投資といえます。

SEO外部対策との違い

SEO外部対策とは、被リンクを中心とした「サイト外からの評価」を向上させるための取り組みを指します。たとえば、他のサイトから自分のページへのリンクを得ることで検索エンジンが「このサイトは有益な情報源だ」と判断し、検索結果での順位向上を狙う手法です。SNSでシェアされやすいコンテンツを作ったり、プレスリリースを活用して認知度を高めたりなど、主にサイトの外側でのアクションが重要視されます。

一方、SEO内部対策は、サイト内の構造やコンテンツをどれだけ最適化しているかにフォーカスしています。検索エンジンに認識させたいキーワードを適切に設定しているか、クローラーがスムーズに全ページを巡回できる階層設計になっているか、ユーザーにとっての利便性が向上するコンテンツが充実しているかといった点を見直すことが中心です。外部対策は大きな効果をもたらす一方で、自サイトからコントロールしにくい部分も多いですが、内部対策は自分たちの手で直接コントロールできる部分が多いという特徴があります。つまり、外部対策でリンクを集める前に、まずはサイト内部を整えることが必要不可欠です。

SEO内部対策が重要な理由

SEO内部対策が重要な理由は大きく分けて二つあります。一つは、検索エンジンに適切に評価されるためです。検索エンジンはクローラーによってサイトを巡回し、ページの情報をインデックス化します。その際、HTMLの構造やメタ情報、URLの整合性などの技術的な部分が適切に整えられていると評価されやすくなります。また、重複コンテンツの存在やクローリングできないページの多さなどがあると、検索エンジンから見て混乱を招くため、本来評価されるはずのページが埋もれてしまう可能性があります。

もう一つは、ユーザビリティ向上のためです。検索エンジンにとって「良いサイト」には、ユーザーにとっても使いやすい構造が求められます。たとえば、ページが見つけにくかったり、404エラーが頻出していたりすると、ユーザーはストレスを感じて離脱してしまいます。内部対策によってページの見出し構成を整備したり、パンくずリストを設置したりすることで、サイト内をスムーズに移動できるようになります。検索エンジンは、こうしたユーザビリティの高さもランキング要因として組み込んでおり、結果として上位表示につながるケースが多いです。

SEO内部対策チェックリスト26項目

SEO内部対策は多岐にわたるため、個々の項目を順番に確認しながら対策を進めるのが理想的です。クローラビリティ向上、インデックス最適化、コンテンツの品質改善、そしてユーザビリティとページエクスペリエンスの改善と、大きく四つのカテゴリーに分けてチェックを行うことで、サイト全体を包括的に見直すことができます。ここから、具体的に26の重要ポイントについて順番に解説していきます。

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クローラビリティを向上する内部対策

クローラビリティとは、検索エンジンのクローラーがサイト内部のページをどれだけスムーズに巡回(クロール)できるかを示す指標です。クローラビリティが低いサイトは、せっかく有益な情報を載せていても検索エンジンに正しく評価されない可能性が高くなります。以下の項目を意識することで、クローラビリティを高めることができます。

項目目的ポイント
サイト階層を浅く設計するクローラーとユーザーが目的のページへ素早く到達できるようにする階層は3クリック以内を目安にカテゴリ構造を整理する
パンくずリストを設置する階層構造を明示して利便性を高めるHTMLを正しくマークアップして、検索結果に反映されやすくする
内部リンクを最適に配置・活用するページ同士の関連性を示し、サイト全体を回遊しやすくするリンクテキストには内容を示す具体的なキーワードを使う
URL構造を簡潔でわかりやすくするページ内容をURLからも連想できるようにする長いパラメータや複雑なディレクトリ構成を避け、英単語やローマ字を使用する
XMLサイトマップを作成・送信するクローラーに効率よくページを発見させる大規模サイトや更新頻度の高いサイトで効果的。Search Consoleなどで送信手続きする
robots.txtでクロールを制御するクローラーにアクセス許可・禁止を適切に伝える誤った設定で重要ページまでクロール遮断しないよう注意
リンク切れや404エラーをなくす検索エンジンとユーザーの混乱や離脱を防ぐ定期的にリンクチェックを行い、エラーを発見次第修正する
404ページをカスタマイズするエラー時でもユーザーの回遊を促す主要カテゴリやサイト内検索へのリンクを設置し、離脱を最小限に抑える

サイト階層を浅く設計する

サイト階層とは、トップページから目的のページへたどり着くまでのステップの数を指します。階層が深すぎると、クローラーが奥深くのページを認識するまでに時間がかかるだけでなく、ユーザーも該当ページに到達しにくくなります。理想はトップページから3クリック以内に主要なページへ行けるようにすることです。サイト全体を構造的に整理し、カテゴリ分けを最適化することで、階層の深さを抑えられます。また、トップページや主要カテゴリページから関連ページへ適切に内部リンクを張ることで、クローラーとユーザーが迷わずに目的の情報へたどり着けるよう設計するのが望ましいです。

パンくずリストを設置する

パンくずリスト(breadcrumb list)とは、現在のページがサイト内のどの階層に位置しているかを示す表示形式のことです。パンくずリストを設置することで、ユーザーは自分がサイト内のどこにいるか一目でわかり、上位階層や関連カテゴリへ簡単に移動できます。検索エンジンにとっても、ページ同士の階層構造や関連性が理解しやすくなる利点があります。HTMLで適切にマークアップすれば、検索結果にパンくずが表示されることもあり、サイトの階層構造を明示的に伝える手段として有効です。特に複雑な階層を持つECサイトや大量のコンテンツを扱うメディアサイトでは、パンくずリストの設置は必須といえます。

内部リンクを最適に配置・活用する

内部リンクは、同じサイト内の異なるページを相互に結ぶリンクのことです。クローラーにとって、サイト内リンクをたどることはページを発見する主要な方法になります。また、ユーザーにとっても関連情報や追加情報を容易に見つける手がかりとなるため、内部リンクを適切に配置することでサイト全体の利便性が高まります。リンクテキストには、リンク先の内容を端的に示す言葉を使用するのが好ましく、「こちら」「詳しくはこちら」のように汎用的な表現ばかり使うとクローラーもユーザーも迷いがちです。関連性の高いページ同士をリンクで結ぶことで、情報の網羅性とサイト構造のわかりやすさを同時に向上させることができます。

URL構造を簡潔でわかりやすくする

クローラーやユーザーがページの内容を把握するうえで、URLの構造は意外に重要な役割を果たします。URLにはカテゴリ名やページの内容を連想させる文字列を含めると、検索エンジンに対してもページのコンテキストを伝えやすくなります。一方、意味不明なパラメータや長すぎるディレクトリ名は避けたほうがよいです。特に日本語を含むURLを使用する場合は、エンコードの問題で文字化けするケースもあるため、英単語やローマ字を使いつつ極力シンプルにまとめるのが望ましいです。また、URLの途中でカテゴリ構成が変化するとクローラーの混乱やリンク切れを招きやすいので、サイト構築時点で全体のURL設計を綿密に行う必要があります。

XMLサイトマップを作成・送信する

XMLサイトマップとは、サイト内のURL情報をリスト化したファイルで、検索エンジンに対して効率よくページ情報を伝える役割を持ちます。サイトが大規模であったり、更新頻度が高かったりする場合には特に有効で、クローラーが通常のリンク経路だけでは見つけにくいページを把握しやすくなります。Google Search ConsoleやBing Webmaster ToolsなどのツールからXMLサイトマップを送信しておけば、クローラーに最新のページ情報を直接知らせることができます。HTMLのサイトマップページを併用することで、ユーザーにもサイト全体の構造を案内できますが、XMLサイトマップは主にクローラー用と認識しておくとわかりやすいです。

robots.txtでクロールを制御する

robots.txtファイルは、クローラーに対して特定のページやディレクトリへのアクセスを許可または禁止する指示を与えるテキストファイルです。たとえば、検索エンジンにインデックスさせたくない管理画面や重複ページなどをクローリングしないように設定することができます。ただし、robots.txtでアクセスを禁止したページはインデックスされにくくなる一方、完全なインデックス除外を保証するわけではありません。本当に検索結果に表示されたくない場合は、robots.txtではなくnoindexタグやパスワード保護などの手段を検討したほうが確実です。また、robots.txtの設定を誤ると重要なページまでクロールを遮断するリスクがあるため、サイト公開時には必ず内容を確認しておく必要があります。

リンク切れや404エラーをなくす

サイト内にリンク切れや404エラーを放置していると、クローラーがその先のページを発見できないだけでなく、ユーザーの信頼を損なう要因にもなります。内部リンクを適切に設定しているつもりでも、ページ名の変更やディレクトリの移動、コンテンツ削除などによってリンク先が404エラーになることは少なくありません。定期的にリンクチェックツールを使い、リンクエラーを検出して早めに修正することが重要です。特に、他のページからの被リンクで集客しているページが404エラーになっていると、大きな機会損失となります。404エラーを解消する際は、該当ページの移転先があるなら301リダイレクトを設定し、ユーザーとクローラーを適切な新ページへ誘導するのが基本的な対策です。

404ページをカスタマイズする

どうしても存在しないページへアクセスしてしまう場合はあります。その際、カスタマイズされた404エラーページを用意しておくことで、ユーザーを適切なページに誘導できる可能性が高まります。404エラーページには、トップページへのリンクやサイト内検索機能、主要なカテゴリページへの案内などを設置しておくとよいです。また、デザイン面でもサイトのイメージやブランドを損なわないように、オリジナルのデザインを設定することが望ましいです。エラーメッセージだけが表示された404ページに比べて、ユーザーの離脱を防ぎやすくなり、サイト内の回遊率向上にもつながるため、単なるエラーページとは思わずしっかり設計することをおすすめします。

インデックス最適化とHTML要素の改善

ここでは、検索エンジンがサイトを正しくインデックスし、ユーザーが検索結果を見たときにクリックしたいと思わせるためのHTML要素の調整や、重複コンテンツの対策などについて解説します。クローラーに巡回してもらうだけではなく、正しく情報を読み取ってもらう工夫や、意図しない重複を避けるテクニックが重要になります。

項目目的ポイント
タイトルタグを最適化する検索結果でのクリック率向上と内容の適切なアピール30文字前後を目安に主題を端的に示す
メタディスクリプションを設定するページ内容を要約しユーザーの理解を促す60~80文字程度でページの魅力を伝える
見出しタグ(H1~H3)を適切に使うコンテンツを階層的に整理し、検索エンジン・ユーザー双方の理解を助けるH1は1ページ1回、H2・H3で小見出しを細分化
画像にalt属性を付与する画像検索経由の流入を狙い、アクセシビリティを向上させる画像の意味を的確に伝えるテキストを設定し、キーワードを過度に詰め込まない
重複コンテンツを防ぎ正規URLを指定する検索エンジンの混乱を防止し、評価を一本化するcanonicalタグや301リダイレクトを活用してURLを統一
noindexタグを適切に活用するインデックスさせたくないページを除外するテストページや機密情報ページ、低品質ページに設定
構造化データをマークアップする検索結果をリッチ表示し、クリック率を高めるJSON-LDでの記述が主流。Schema.orgに準拠した形式で実装

タイトルタグを最適化する

タイトルタグは検索結果に表示されるサイトタイトルとして扱われる場合が多く、ユーザーがクリックするかどうかを左右する非常に重要な要素です。ここに含めるキーワードや文言によって検索エンジンに伝わる情報が大きく変化します。検索意図に合ったキーワードを適切な位置に配置しつつ、全体の文字数は日本語であればおよそ30文字前後を目安にするとよいです。長すぎるタイトルは検索結果上で省略され、短すぎると十分な情報が伝わらない可能性があります。また、魅力的なコピーライティングを意識するとクリック率を高めやすいため、単にキーワードを並べるのではなく、ユーザーが興味を惹かれる表現を心がけることが大切です。

メタディスクリプションを設定する

メタディスクリプションは、検索結果に表示されるスニペット(説明文)として使用される可能性があるHTML要素です。ページ内のコンテンツを端的にまとめることで、ユーザーがページを訪れる前に大まかな内容を把握できる役割を果たします。文字数としては、半角で120~160文字程度が目安であり、日本語の場合は60~80文字程度がわかりやすいと言われています。メタディスクリプションを設定していない場合、検索エンジンがページ内から自動的に文章を抜粋しますが、必ずしも意図したテキストが表示されるとは限りません。そのため、必ずページごとに適切なディスクリプションを手動で設定して、ユーザーにとって魅力的かつ要点を押さえた説明を提供することが重要です。

見出しタグ(H1~H3)を適切に使う

H1タグはページで最も重要な見出しとして、記事やコンテンツの主題を示します。続いてH2タグやH3タグなどがサブトピックや小見出しとして階層的に内容を整理する役割を担います。これら見出しタグが適切に使われていると、ユーザーはページの構成を簡単に把握でき、検索エンジンもページの主題とサブテーマを理解しやすくなります。H1タグはページに1回だけ使い、重要なキーワードを自然に含めることが推奨されています。複数のH2タグやH3タグを使い分ける際は、内容のまとまりや話題の切り替えに合わせて段階的に構造を作るとわかりやすいです。単にデザイン上の大きい文字として見出しタグを乱用すると、検索エンジンに誤解を与える恐れがあるため注意しましょう。

画像にalt属性を付与する

alt属性は、画像が何を表しているかの代替テキストを示す属性です。スクリーンリーダーを使用しているユーザーや、画像が読み込まれない環境でも内容が伝わるように設定することが主目的ですが、検索エンジンに対しても画像の意味や役割を伝える手段として機能します。画像検索からの流入を狙う場合にも有効で、関連するキーワードを自然に盛り込み、画像の内容を端的に説明するalt属性を設定することで、ユーザーの利便性とSEO評価の両面でメリットがあります。ただし、キーワードを詰め込みすぎるとスパムとみなされる可能性があり、あくまで「画像の説明」を重視して書くことが大切です。

重複コンテンツを防ぎ正規URLを指定する

重複コンテンツが存在すると、検索エンジンはどのページを正規のページとして扱うべきか混乱することがあります。たとえば、同じ内容のページがURLパラメータの違いなどで複数存在するケースや、wwwのあり・なしで別ドメイン扱いになるケースなどが典型例です。こうした重複が検索エンジンに悪影響を与えないように、canonicalタグを使って正規URLを明示したり、301リダイレクトを設定して統一することが重要になります。特にECサイトのように商品一覧ページに様々なソートオプションやフィルターが存在すると、URLパラメータによって似たようなページが大量に生成されがちです。重複コンテンツは検索エンジンから「低品質なサイト」と見なされるリスクもあるため、定期的に検知と対策を行う必要があります。

noindexタグを適切に活用する

検索結果に表示させたくないページや、意図しないユーザーがアクセスしそうなページを検索エンジンから外す場合に、noindexタグを使用します。たとえば、テスト環境のページやログイン専用ページなど、公開する必要のないページがある場合は、head要素内に<meta name="robots" content="noindex">を入れたり、X-Robots-Tagを使ったHTTPヘッダ設定を行ったりすることでクローラーにインデックスしないよう指示できます。ただし、noindexを設定したページでも、外部からのリンクなどでクローラーが到達するといった可能性はゼロではありません。あくまでインデックスさせない意図を示すタグであり、完璧な秘匿手段ではないことを理解しておく必要があります。また、robots.txtでクロールを禁止しながらnoindexタグを利用するのは望ましくないケースが多いため、状況に応じた使い分けが必要です。

構造化データをマークアップする

構造化データとは、検索エンジンがコンテンツをより理解しやすいように特定のフォーマット(JSON-LDなど)でマークアップする仕組みです。たとえば、レシピ情報を構造化マークアップすることで、検索結果に星評価や調理時間などがリッチスニペットとして表示される可能性が高まります。他にもイベント情報や商品情報、FAQなど多岐にわたる種類の構造化データが存在し、Googleが提供するSchema.orgに準拠した形式でマークアップするのが一般的です。検索エンジンの検索結果がリッチになると、ユーザーの目を引きやすくなり、クリック率向上につながるため、適切に利用することが推奨されています。実装後はGoogleのリッチリザルトテストツールなどを活用して、マークアップが正しく機能しているかを確認しましょう。

コンテンツの最適化と品質向上

内部対策を行う上で、最も重要と言えるのがコンテンツの質です。検索エンジンもユーザーも、結局はページ内のコンテンツを評価してサイトの価値を判断します。ここでは、コンテンツの作成・改善時に意識すべきポイントを解説します。

項目目的ポイント
ユーザーの検索意図に応えるコンテンツを作成する検索する人が求める情報を的確に提供し、ニーズを満たす関連キーワードのリサーチや上位サイトの分析を行い、実際に役立つ事例・解決策・データを盛り込む
専門性・権威性・信頼性(E-E-A-T)を意識する情報源や執筆者に対する根拠を明確に示し、利用者の安心感と検索エンジンの評価を高める専門家監修の有無や信頼できるデータの引用、運営者情報の開示などを行い、客観的に裏付けを示す
コンテンツを網羅的かつ分かりやすく構成するテーマ全体を整理しつつ、必要な情報を見つけやすくする見出しや段落を適切に区分し、図表や画像、強調表示を使用してビジュアル的にも理解しやすく工夫する
コンテンツ情報量を充実させる十分な情報量によって、ユーザーの疑問や課題に包括的に応えるテーマに関連するサブトピックまでしっかり網羅し、不要な冗長表現を排除して読みやすさを保つ
読みやすい文章とページデザインにするユーザーがストレスなくコンテンツを読むことができ、長く滞在してもらう適切な改行・行間、フォント選び、文字サイズの調整、適宜アイキャッチ要素を挿入して視線を誘導する
コンテンツを定期的に見直し更新する最新の情報や正確さを維持し、鮮度と信頼度を高める古い情報や誤りがないかを定期的に点検し、新情報の追記・修正を行い、更新履歴を明示してユーザーに伝える

ユーザーの検索意図に応えるコンテンツを作成する

SEOで上位表示を狙うには、単にキーワードをたくさん詰め込むだけでは不十分です。ユーザーがそのキーワードで検索するときの意図(インテント)を理解し、そのニーズを満たす情報を提供するコンテンツを作ることが第一です。たとえば、「ダイエット 方法」で検索するユーザーは、「具体的なダイエットの手順や効果的なやり方」を求めている可能性が高いです。この場合、実践的なメニュー例や注意点、成功例などの情報をわかりやすく提示することでニーズに応えられます。検索意図を把握するには、関連キーワードの調査や、実際に上位表示されているページの内容分析、ユーザーからの問い合わせ内容などを総合的に考慮するとよいです。

専門性・権威性・信頼性(E-E-A-T)を意識する

Googleが示す品質評価ガイドラインでは、専門性(Expertise)・権威性(Authoritativeness)・信頼性(Trustworthiness)に加えて、近年では経験(Experience)という要素が加わり、E-E-A-Tと呼ばれる指標が重視されています。特に医療や金融、法律などの領域では、情報の正確性や信頼性が厳しくチェックされます。専門家による監修や、信頼できる情報源の引用、運営者情報・作者情報の明示など、読み手が安心できる要素を積極的に取り入れることが大切です。これらが担保されていないコンテンツは、いくら文章量が多くても上位表示されにくい傾向が強まっています。もし個人の体験談を中心に書く場合でも、その根拠や裏付けを提示することで、説得力を高める工夫をすることが重要です。

コンテンツを網羅的かつ分かりやすく構成する

同じテーマでも情報が不足していれば、ユーザーの満足度は高まりません。逆に情報過多で整理されていない文章だと、読み手はどこに重要なことが書かれているのか理解しづらくなります。そこで、テーマに関連するサブトピックを網羅的にカバーしながらも、小見出しによって構造を明確に分け、各セクションごとに主張をわかりやすくまとめる工夫が大切です。見出しタグを有効活用したり、表や強調表示を使うことで、ユーザーは自分の知りたい情報を素早く見つけられます。加えて、検索エンジンも論理的に整理されたコンテンツを好み、より高い評価を与えやすいと考えられています。

コンテンツ情報量を充実させる

網羅性とも関連しますが、一つのテーマについてある程度の情報量を担保することはSEOにおいて欠かせません。ページの文字数がすべてではありませんが、あまりに短いとユーザーの疑問を解決しきれず、検索エンジンにも「十分に情報が提供されていない」と判断されがちです。ただし、むやみに文字数を増やせばいいというわけでもありません。重複表現や関係の薄い情報を詰め込むだけでは、逆効果になることもあります。テーマの範囲をしっかり定義し、その範囲内でユーザーの質問に応える形で情報を充実させることが肝心です。

読みやすい文章とページデザインにする

長文のコンテンツを提供する場合は特に、適切な改行や段落分け、見出しの配置、文字サイズや行間の設定などを見直し、読みやすさを追求する必要があります。文章についても、専門用語が多い場合は補足説明を付ける、難解な言い回しは避けて平易な言葉を使うなど、ユーザーのリテラシーレベルに合わせた書き方を意識すると滞在時間が向上しやすくなります。さらに、画像やイラスト、図解などをうまく使うと、文章だけでは伝わりにくい内容を視覚的に補足でき、ユーザーの理解度が高まります。単調なテキストのみのページよりも、適度に視覚情報を織り交ぜたページのほうが飽きずに読み進めてもらいやすいです。

コンテンツを定期的に見直し更新する

一度公開したコンテンツでも、時間の経過とともに情報が古くなる可能性があります。特にニュース性が高いテーマや、技術的なトピックは更新が激しく、定期的に内容をアップデートしないと検索エンジンからの評価が下がる要因にもなり得ます。新しい情報を追加したり、誤りや不足を修正したりすることで、コンテンツの鮮度と信頼性を保ちましょう。サイト全体の定期メンテナンスの一環として、古いページを棚卸しし、修正が必要な箇所を洗い出す作業を行うと効率的です。更新履歴や更新日をページに明示しておくと、ユーザーだけでなく検索エンジンにも「最新情報を常に提供しているサイト」というメッセージを与えられます。

ユーザビリティとページエクスペリエンスの改善

検索エンジンは、ユーザーがサイトを訪れた際の体験も重視しています。特にCore Web Vitalsやモバイルフレンドリーなど、ページエクスペリエンスを評価する指標が取り入れられており、これらの要素を最適化することは内部対策の一環として非常に重要です。

項目目的ポイント
モバイルフレンドリーに対応するスマートフォンやタブレットユーザーにも快適な閲覧環境を提供し、離脱を防ぐレスポンシブデザインやモバイル専用テンプレートを導入し、文字サイズやタップ操作性を最適化する
ページ表示速度(Core Web Vitals)を改善するユーザー離脱率を抑え、検索エンジンからの評価を高める画像やスクリプトの圧縮、キャッシュ活用、CDN導入などでLCPやFID、CLSといった指標を改善する
サイトを常時SSL化(HTTPS化)する通信の安全性を高め、ブラウザや検索エンジンからの警告を回避し、評価を向上させる全ページをHTTPSに統一し、301リダイレクトを設定したうえでSearch Consoleなどの再設定を行う
煩わしいポップアップやインタースティシャルを控えるコンテンツの閲覧を妨げず、ユーザー体験を阻害しないどうしても必要な場合は閉じやすい設計や表示タイミングを工夫し、ユーザーのストレスを最小限に抑える
ユーザーに配慮した404エラーページを用意する間違ったURLにアクセスした際もユーザーを適切に誘導し、サイト内回遊を促すオリジナルデザインを取り入れ、トップや主要カテゴリ、検索機能などにつなげる導線を確保して離脱を防ぐ

モバイルフレンドリーに対応する

スマートフォンやタブレットなど、モバイル端末からのアクセスが増加し続けている現代において、モバイルフレンドリーに対応していないサイトは検索順位で不利になりやすいとされています。Googleはモバイルファーストインデックスを採用しており、モバイル端末での表示と操作性を重視しています。文字が小さすぎたり、画面サイズに合わずスクロールしにくいデザインのサイトは、ユーザー体験を損なうだけでなく、検索エンジンからの評価も下がりやすくなります。レスポンシブウェブデザインやモバイル専用テンプレートの導入を検討し、端末サイズに応じて最適化されたレイアウトを提供することが基本です。Google Search Consoleのモバイルユーザビリティレポートを活用すれば、モバイル版で問題のあるページをチェックできます。

ページ表示速度(Core Web Vitals)を改善する

Core Web Vitalsは、ページの読み込み速度やインタラクティブ性、視覚的安定性を測定する指標としてGoogleが提唱しています。具体的には、LCP(Largest Contentful Paint)、FID(First Input Delay)、CLS(Cumulative Layout Shift)などが挙げられ、これらがユーザーの満足度を大きく左右することがわかっています。表示速度が遅いサイトは離脱率が高まり、最終的には検索順位にも悪影響を及ぼす可能性があります。画像サイズの圧縮、CSSやJavaScriptの最適化、キャッシュの活用、CDNの導入など、ページ表示速度を向上させる手段は多数存在します。まずはGoogleが提供するPageSpeed InsightsやSearch ConsoleのCore Web Vitalsレポートで現状を把握し、優先順位をつけて改善を進めると効果的です。

サイトを常時SSL化(HTTPS化)する

HTTPS化(SSL/TLSの導入)は、通信を暗号化することでユーザーのプライバシー保護やセキュリティを高めるだけでなく、SEO上のプラス要因としても働きます。GoogleはHTTPS対応しているサイトを高く評価する傾向にあり、ブラウザによっては非HTTPSのサイトに「保護されていない通信」という警告が表示されることもあります。特にフォーム送信など個人情報を扱うページではSSL化が必須ですが、ユーザーからの安心感を得るためにもサイト全体をHTTPS化することが理想です。SSL化の際は、すべてのHTTPページをHTTPSに301リダイレクトする設定や、Search Consoleでプロパティを再登録するなど、技術的な対応が必要になるので注意しましょう。

煩わしいポップアップやインタースティシャルを控える

モバイル端末を中心に、画面に大きく表示されるポップアップや全画面広告(インタースティシャル)は、ユーザーがコンテンツを閲覧する妨げになる場合があります。Googleはこうした「閲覧を妨げるポップアップ」を使用するページのランキングを下げる可能性があると公言しています。情報を提供する前にメールマガジンの登録を促すポップアップや、大きなバナー広告を表示する手法は一時的にはコンバージョンを得やすいかもしれませんが、ユーザビリティを著しく損なうデザインは避けるべきです。どうしてもポップアップを使う場合は、ユーザーが簡単に閉じられるようにする、タイミングを工夫するなどの配慮を行うとよいでしょう。

ユーザーに配慮した404エラーページを用意する

クローラビリティ向上の項目で触れたように、ユーザーが行き止まりになる404エラーはサイトの信頼度を下げかねません。そのため、デザインや導線を工夫した独自の404エラーページを準備しておくと、ユーザーはサイト内を継続して回遊しやすくなります。トップページや主要カテゴリへのリンク、サイト内検索ボックスなどが設置されていれば、すぐに別のコンテンツに移動できます。誰でも誤ったURLにアクセスしてしまうリスクはあるため、404ページの最適化もページエクスペリエンス向上のために見逃せないポイントです。

まとめ

SEO内部対策とは、検索エンジンに正しく評価されるための土台づくりであり、ユーザーが快適にサイトを利用できるようにするための重要なステップでもあります。サイト階層の最適化やクローラビリティの向上、HTML要素の正確な設定、そして良質なコンテンツ制作とユーザビリティの追求によって、検索結果での上位表示と優れたユーザー体験の両立を目指すことが可能です。外部対策でリンクを集める前に、まずは内部対策を徹底して行うことで、長期的かつ安定したSEO効果が得られるでしょう。検索エンジンのアルゴリズムは常に進化し続けていますが、ユーザーの検索意図にしっかり応え、信頼性を高め、技術的にも不備のないサイト運営を心がける姿勢こそが、時代を問わず最も重要な内部対策の核心と言えます。

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