noindexとnofollowの違いは?SEOに効果的な使い方
この記事では、検索エンジン最適化(SEO)の現場でたびたび話題に上る「noindex」と「nofollow」について、その定義から具体的な設定方法、そして効果的な使い分け方までを詳しく解説します。両者の違いを正しく理解することで、サイト全体の品質を維持しつつ、不要なページやリンクをコントロールし、SEO対策をさらに強化していくことが可能になります。単なる知識としてとどめるのではなく、自身のサイト運営やクライアントへの提案など、実務にどう生かすかを考えながら読み進めてください。
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noindexとnofollowの違いとは?
noindexとnofollowはいずれも、検索エンジンのクローラーに対してさまざまな指示を与えるための手段として活用されます。しかし、両者の目的や機能は異なり、その使い方を誤ると思わぬSEO上のトラブルを招く可能性もあります。ここではまず、それぞれの基本的な定義と役割を押さえ、混同しないように理解を深めましょう。
noindexとは?
noindexとは、検索エンジンが特定のページをインデックスしないように指示するメタタグの一種です。通常、Webページはクローラーによってクロールされ、検索エンジンのデータベースに登録されたうえで検索結果に表示されます。しかし、サイト運営者の判断で「このページは検索結果に出さないでほしい」といった要望がある場合に、HTMLの<head>
内へ<meta name="robots" content="noindex">
と記述することで、そのページ自体を検索結果に載せないようにするのです。
たとえば、プライバシーポリシーや利用規約など、検索結果に表示させる必要がないページを意図的に外す場合に活用されます。内部的には検索エンジンのクローラーがページ内容を一度取得しても、最終的にインデックス登録は行わないため、結果的にユーザーの検索画面に表示されることがなくなるのです。
また、noindexを使用する上で気をつけたい点として、クローラーがメタタグを確認する前に他の要因でページを読み込めない場合(サーバーエラーなど)には正しく適用されないこともあります。ページの表示が問題なく行えるかどうか、安定稼働しているかなどの側面も合わせてチェックするのが望ましいでしょう。
nofollowとは?
nofollowとは、HTMLのリンクタグ(<a>
)にrel="nofollow"
を付与することで、検索エンジンに対して「このリンク先は評価対象にしないでほしい」と指示を与えるための属性です。ここで言う「評価対象」とは、リンク先への被リンク評価やクローラーの巡回などを指します。
具体的には、広告リンクやユーザー生成コンテンツ内の外部リンクなど、信頼性が確認できないリンク先に対して、サイト運営者が「自分のサイトからの評価を渡したくない」と考えるケースで使用されます。たとえばコメント欄やフォーラムに投稿されたURLがスパムの可能性を孕んでいる場合、nofollowを付与することで、自分のサイトの評価が不当な外部サイトに流れにくくするわけです。
ただし、nofollowの設定を行っても、リンクをクリックしたユーザーがリンク先へ移動できる点は変わりません。あくまでも検索エンジンに対する評価やクローラーの巡回に対して「リンク先を追わないでほしい」という意思表示であるということを覚えておきましょう。
noindexとnofollowの具体的な違い
noindexはページ全体を検索結果に反映させないために使い、nofollowは特定のリンクのみを評価対象から外すために使うのが大きな特徴です。両者は似ているようで、その実「ページ全体に関する指示」か「リンクに関する指示」かで大きく役割が異なります。ここでは役割と設定方法に焦点をあて、さらに詳しい違いを確認していきましょう。
役割の違い
まず、noindexとnofollowのそれぞれが担う役割を整理すると以下のようになります。両者の使い分けを誤ると、思わぬ形で検索エンジンに悪影響を与えたり、逆に必要なページが検索結果に反映されなくなったりする恐れがあるため、適切な運用が求められます。
項目 | noindex | nofollow |
---|---|---|
定義 | 検索エンジンにページをインデックスさせない | リンク先を評価・クローリングさせない |
役割 | ページ全体を検索結果に表示させない | 特定リンクの評価を渡さない、クローラーに辿らせない |
使用する場所 | メタタグ(<meta name="robots"> ) | リンクタグ(rel="nofollow" ) |
主な用途 | 非公開にしたいページ、重複ページなど | 広告リンク、信頼できない外部リンクなど |
noindexはページ単位のブロック、nofollowはリンク単位のブロックという認識を持つとわかりやすいでしょう。たとえば「検索結果には載せたいが、一部の外部リンクだけ評価を渡したくない」という場合はnofollowを使います。一方で「そもそも検索結果に載せたくないページ自体がある」という場合にはnoindexが適しています。
設定方法の違い
両者の明確な違いを押さえるうえで、実際の設定方法を具体的に見ていきましょう。設定そのものはそれほど難しくありませんが、どこにどのように書くかによって効果が大きく変わります。
noindexの設定方法
noindexを設定するためには、HTMLの<head>
内に以下のように記述します。
<meta name="robots" content="noindex">
これによって検索エンジンのクローラーは、そのページをインデックス対象から外すようになります。なお、ページの内容自体はクロールされる場合がありますが、最終的に検索結果には表示されません。
また、Googleの場合は「noindex」だけではなく、<meta name="googlebot" content="noindex">
と明示的に書く方法もあります。ただし、Googlebotが<meta name="robots">
を無視するわけではないので、一般的には一括で「robots」に指定してしまう方が便利です。
なお、複数のディレクティブ(指示)を同時に使う場合はカンマで区切って指定します。たとえば、「ページをインデックスさせず、リンクも評価しない」場合は、以下のように書きます。
<meta name="robots" content="noindex, nofollow">
nofollowの設定方法
一方のnofollowには、主に2通りの設定が可能です。
- ページ全体に適用する場合
HTMLの<head>
内に以下のように記述します。<meta name="robots" content="nofollow">
こうすることで、そのページに含まれるすべてのリンクが評価対象から外されます。たとえばコメント欄にスパムリンクが氾濫しているようなページで、一時的に全リンクをnofollow化したい場合などに有効です。 - 特定のリンクに適用する場合
個別のリンクタグにrel="nofollow"
を付与します。たとえば以下のようになります。<a href="https://example.com" rel="nofollow">リンクテキスト</a>
この場合は、あくまでそのリンク先に対してのみクローラーを辿らせず、評価を渡さないという指示になります。広告リンクやアフィリエイトリンクなど「リンクは必要だが、自サイトからの評価は渡したくない」というケースで活用されることが多い設定方法です。
noindexとnofollowを使用する際の注意点
noindexとnofollowを正しく使うことで、重複コンテンツを回避したり、スパム的な外部リンクから自サイトを保護したりと、SEOの安全性を高められます。しかし、運用を誤るとインデックスされるべきページが検索結果に反映されなくなるなど、逆効果につながるリスクも潜んでいます。ここでは、両者を利用する際に押さえておきたい留意点を整理します。
併用する場合の記述方法
noindexとnofollowを同時に使いたいケースもあります。その場合は以下のように、<head>
内でカンマ区切りで指定します。 <meta name="robots" content="noindex, nofollow">
こうすることで、そのページが検索結果に表示されることを防ぎつつ、ページ内に含まれるリンクもクローラーに辿らせないようにできます。たとえば、社内限定の情報を扱っているページだが、外部リンクを貼り付ける必要がある場合などに適しています。
クローラーの動きを正しく理解する
noindexを設定していても、クローラーがページ内容を読み込めない状況(サーバーダウンやアクセス制限など)の場合は、メタタグを確認できずにそのままインデックスしてしまう可能性があります。また、nofollowを設定していても、一部の検索エンジンはリンク先を辿ろうとする場合があります。完璧にコントロールできるわけではない点に留意が必要です。
設定の確認は必須
noindexやnofollowの設定が正しく反映されているかどうかを確認する作業は非常に重要です。ブラウザの開発者ツールでメタタグの記述をチェックしたり、Google Search Consoleなどのツールからインデックス状況をモニタリングしたりするとよいでしょう。万が一、誤設定やタイポがあると狙いと違う結果になってしまう恐れがあります。
SEO影響の観点
必要以上にnoindexやnofollowを設定しすぎると、せっかくのクローラーの巡回効率を下げたり、自サイト内の評価を正しく伝播させられなくなったりする可能性もあります。サイト全体のコンテンツを管理するうえで「本当に必要なページやリンクなのか」「リンクを張ることがユーザーにとってメリットになるか」といった視点が重要になります。
まとめ
noindexは「特定のページを検索結果に表示させない」メタタグであり、nofollowは「特定リンクの評価を検索エンジンに渡さない」属性です。noindexはページ全体を対象とし、不要なページや重複コンテンツを非公開にする際に有効です。一方、nofollowはリンク単位で適用し、広告リンクや信頼できない外部リンクの評価流出を防ぎます。
両者を使い分けることで、サイト全体の品質を保ちつつ、クローラーの効率的な巡回を促進し、SEO効果を最大化できます。運用時は、正しい設定の確認や適切な運用範囲を見極めることが重要です。