インフルエンサーマーケティングに取り組みたいと考えている方にとって、SNSの特徴を正しく理解することは欠かせません。どのSNSが自社のターゲット層にマッチし、どんなコンテンツが受け入れられやすいのかを把握することで、効果的な施策を設計できるからです。
本記事では、主要SNSの特徴を一覧で整理し、それぞれのユーザー層や利用シーン、メリット・デメリットを解説します。最適なSNS選定のポイントもあわせてご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
エンカラーズではインフルエンサーマーケティングツール「CastMe!(キャストミー)」を提供しています。「CastMe!」は累計利用企業数3,000社以上、対応満足度98%の売れるインフルエンサーが一目でわかるインフルエンサープラットフォームです。インフルエンサーマーケティングでお悩みや不明点がある場合は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
主要SNS一覧
SNSには多種多様なプラットフォームがありますが、代表的なのはInstagram、YouTube、Twitter(X)、TikTok、Facebook / LinkedInなどです。それぞれユーザー層や拡散特性が異なるため、目標やターゲットに合わせて活用するSNSを選びましょう。
Instagramは写真や動画といったビジュアルコンテンツがメインのSNSで、ファッションや美容、グルメなど“映える”業界を中心に多くのユーザーを抱えています。ストーリーズやリールなどの機能を使えば、短尺動画やリアルタイムな投稿でフォロワーとの距離を縮められるのが魅力です。ハッシュタグを活用することで、興味関心のあるユーザーにリーチしやすく、ブランディングや商品PRにも適しています。
また、インフルエンサーを起用する場合は、彼らの世界観とブランドイメージをマッチングさせることで、大きな宣伝効果が期待できるでしょう。
新規顧客獲得に向けたInstagram活用戦略をダウンロード※個人情報の入力は必要ありません。
YouTube
YouTubeは長尺動画を配信できる世界最大級の動画プラットフォームです。商品レビューやメイク動画、Vlog、ノウハウ系コンテンツなど、多様なジャンルを扱えるため、幅広い層に訴求できます。動画は文章や写真より情報量が多く、説得力も高いため、商品の機能や使い方を詳細に紹介したいケースに向いています。
さらに、YouTubeは検索エンジンとしても利用されているため、動画タイトルや説明欄に適切なキーワードを設定すれば、多くのユーザーを集客できる可能性があります。
ただし、動画制作には時間やコストがかかるため、コンテンツクオリティを保つことが成功の鍵となります。
Twitter(X)
Twitter(X)は短文投稿をベースとしたSNSで、リアルタイムでの情報発信・収集に優れています。140文字(もしくは少し拡張)という制限があるため、シンプルかつインパクトのある文章で人々の興味を引く必要があります。
トレンド機能やハッシュタグによって時事ネタや流行を把握しやすく、それらを絡めた投稿がバズを引き起こす可能性も。ユーザーとのやり取りがスピーディーに行われる一方で、炎上リスクも高い点に注意が必要です。キャンペーンなどを行う場合は、瞬発力と拡散力を活かせる設計を意識すると効果が高まります。
TikTok
TikTokは短尺動画の投稿が中心で、若年層を中心に爆発的な人気を得ています。ユーモアやダンス、チャレンジ企画など、エンタメ要素が強く、バイラルが起こりやすい特徴があります。トレンドに乗って一気に拡散されるケースも多いため、商品やブランドの認知度を急速に高めたい場合には有効です。特に10~20代向けの商材や、“楽しい” “面白い”といった感情を刺激するコンテンツと相性が良いでしょう。
ただし、継続的に視聴者の興味を引き続ける工夫が求められ、定期的な投稿やアイデアのアップデートが成功のカギとなります。
Facebook / LinkedIn など
Facebookは実名登録を基本とするため、家族や友人とのコミュニケーションに加え、地域コミュニティや趣味グループでの情報交換が活発です。年齢層も幅広く、グループ機能を使った長期的なファンコミュニケーションに適しています。一方のLinkedInはビジネス特化型SNSで、職歴やスキルを共有し合うプロフェッショナル向けの場として機能します。
BtoBマーケティングや採用目的での運用が多く、業界特化のコミュニティを形成しやすいメリットがあります。
ただし、日本国内では海外ほどの利用者がまだ多くないため、ターゲットを明確にしないと効果が限定的になる点に留意しましょう。
各SNSのユーザー層と利用シーン
主要SNSは年齢・地域・目的などユーザー属性が大きく異なり、投稿スタイルやコミュニケーションの仕方にも違いがあります。自社のブランドや商品の強みをいかに活かせるかを考慮して、最適なSNSを選ぶことが大切です。
プラットフォーム | 主要ユーザー層・特徴 | インフルエンサーマーケティングの活用ポイント |
---|---|---|
・20~30代の女性が多いが、男性ユーザーや40代以降も増加中 ・ファッション・コスメ・グルメ・旅行など、ライフスタイル系ジャンルとの相性が良い | ・ビジュアル重視の商材に向いている (ファッション、コスメ、食品等) ・ストーリーズでクーポンやURLをシェアして購買誘導を狙う ・リールの拡散力を活用して認知度アップとフォロワー獲得を同時に狙う | |
YouTube | ・幅広い世代が利用、特に10~40代が中心 ・エンタメ・趣味・学習・ビジネス系など、多彩なジャンルのチャンネルが存在 | ・商品やサービスの利用シーンを詳しく紹介できる (商品レビュー、ハウツー動画など) ・長尺のため、ユーザーが深い理解を得やすい ・チャンネル登録者が高いインフルエンサーを起用して継続的にコンテンツを発信し、ブランド認知を広げる |
Twitter(X) | ・10~30代が中心だが、幅広い世代が利用 ・リアルタイム性が高く、トレンドやニュースの拡散が早い | ・キャンペーン拡散やハッシュタグ施策が有効(「#キャンペーン名」でバズを狙う等) ・リアルタイムのユーザー参加型企画(投票機能・質問募集等)でエンゲージメントを高める ・拡散力が高い反面、投稿の流れが速く情報が埋もれやすいので継続的な発信が重要 |
TikTok | ・10~20代が中心だが、近年は30代以降も増加 ・短尺動画を中心にエンタメ系コンテンツの人気が高い | ・バイラルしやすいショート動画を利用し、話題性の高い企画・演出で商品をPR ・若年層向けの商品・サービスのプロモーションに強い ・チャレンジ企画やハッシュタグを使い、ユーザー参加型キャンペーンで拡散力を高める |
Facebook / LinkedIn | ・Facebook: 30~40代以上のユーザーが中心、実名登録で友人・知人とのコミュニケーションが主 ・LinkedIn: ビジネスパーソン向け、BtoB業界のユーザーが多い | Facebook: コミュニティやグループを活かしたファン育成・ロイヤルカスタマーとの交流に適している LinkedIn: BtoB向けの製品・サービスを扱う際に有効 (専門家やビジネス層が多い)。業界の有識者(KOL)と連携したブランディングやリード獲得が狙える |
年齢層・地域・利用目的の違い
InstagramやTikTokは比較的若年層がメインユーザーとなっており、ファッションやエンタメ系商材と相性が良い一方、Twitter(X)は幅広い年齢層が利用しているため、話題作りに長けています。Facebookは中高年層に強みがあり、ローカルコミュニティやビジネスユーザーとの交流が盛んです。LinkedInはグローバルに展開している企業や人材が集まっており、海外マーケットを狙う場合にも活用度が高いです。
また、YouTubeは動画コンテンツをグローバルに届けられるため、製品のデモやチュートリアルで視覚的にアピールしたい企業に向いています。このように、どのSNSが自社のターゲット層と合致しているか見極めることが成功への第一歩です。
コミュニティ文化や拡散特性
Twitter(X)はリツイート機能によってバズを起こしやすく、瞬間的な拡散力が魅力です。Instagramはハッシュタグの活用とビジュアル映えでユーザーを惹きつけ、TikTokはアルゴリズムによるおすすめ表示でフォロワー以外のユーザーにも広くリーチできる特徴があります。Facebookはグループ機能を活かしてコミュニティを形成しやすく、LinkedInは業界や職種ごとの専門的なコミュニティが活性化しています。
また、YouTubeはコメント欄を通じた双方向コミュニケーションが可能で、ファンや視聴者とのつながりを深める仕組みも充実しています。こうしたSNSごとの文化や拡散パターンを把握し、コンテンツの作り方を最適化することが大切です。
インフルエンサーマーケティングにおけるSNS別のメリット・デメリット
SNSそれぞれに強みもあれば弱みもあるため、一概に「これが正解」とは言えません。ビジュアル重視で行くのか、情報量や専門性をアピールするのかなど、運用目的に合ったSNSを選定することで、より効果的なインフルエンサーマーケティングが可能になります。
Instagram:ビジュアル重視、ブランディングに有効
メリットは写真や動画を中心とした映える投稿によって、ブランドの世界観を視覚的に表現しやすいことです。ストーリーズやリール機能で日常性やトレンド感を演出するのも効果的で、フォロワーとのインタラクションも増やせます。
また、ハッシュタグ検索による新規ユーザーへのリーチも期待できるため、ファッションや美容、ライフスタイル系の商材では必見と言えます。一方、テキスト情報をしっかり伝えたい場合には不向きなことや、継続的に高品質なビジュアルを用意する手間がかかる点がデメリットです。
YouTube:長尺動画による訴求力、検索エンジンとしての活用
YouTubeは視覚と聴覚を同時に刺激できるため、商品の特徴や使い方をより詳細に説明でき、信頼感を高めやすいのがメリットです。上手に運用すれば検索エンジンとの相乗効果も得られ、企業名や関連キーワードで上位表示を狙うことも可能です。ただし、動画制作には撮影や編集といったリソースが必要で、他のSNSよりコストがかかる場合があります。
また、長尺動画は集中して視聴するハードルが高いと感じるユーザーもおり、コンテンツの質が低いと離脱率が高くなる懸念もあるため、企画・制作段階でしっかりとした戦略を立てましょう。
Twitter(X):リアルタイム性、拡散力
Twitter(X)はトレンドや時事ニュースへの反応が早く、即時性のあるコミュニケーションが魅力です。短いメッセージで気軽に投稿でき、ハッシュタグやリツイート機能を活用すれば瞬間的に多くのユーザーへリーチできます。キャンペーンやライブ配信の告知など、リアルタイムでの集客にも力を発揮しますが、一方で炎上リスクやネガティブな意見が拡散される危険性も高いため、企業アカウントは迅速なモニタリングとリスク管理が欠かせません。投稿頻度の維持や継続的なコミュニケーションも効果を左右するポイントです。
TikTok:短尺動画で急激なバイラル拡散
TikTokはショートムービーを主軸とするプラットフォームで、若年層を中心に爆発的なバイラルを生み出す力があります。リズミカルな音楽や派手な演出で、楽しさや驚きをユーザーに提供できる点が魅力です。新しい企画やチャレンジを打ち出せば一気に拡散され、フォロワー数や認知度を急上昇させる可能性があります。
ただし、流行の移り変わりが非常に早いため、常に新しいトレンドをキャッチしてコンテンツをアップデートし続ける必要があります。また、深い情報を伝えたり、長期的なブランドストーリーを語るには不向きな面があるのも事実です。
Facebook / LinkedIn:ビジネス向け、コミュニティ形成
Facebookは家族や友人、地域コミュニティとのつながりに強く、ビジネス用途としてもグループ機能やイベント機能を活かせるのがメリットです。中高年層を含めた幅広い世代にアプローチできるため、ローカルビジネスやコミュニティ型の企画との相性が良いでしょう。
一方のLinkedInは職歴やスキルに基づくプロフェッショナル向けネットワークで、BtoBの商談や人材採用に活用できます。日本国内ではまだユーザー数が限られているものの、特定の業界や職種に向けた発信をするには最適です。課題としては、いずれのプラットフォームも若年層の利用率が減少または低調なケースがあるため、ターゲット層を見極めた運用が求められます。
インフルエンサーマーケティングにおけるSNS選定時のポイント
主要SNSはそれぞれ異なる強みとユーザー層を持つため、目的やターゲットを明確にすることが大切です。自社がどんな効果を期待し、どのようなユーザーにリーチしたいかを軸にSNSを選定することで、インフルエンサーマーケティングの成功確率が高まります。
目的(認知拡大、コミュニティ形成、採用など)
SNS活用の目的が異なれば、選ぶべきプラットフォームも変わります。たとえば、新商品の認知度を一気に高めたいなら拡散力のあるTwitter(X)やTikTokが有力です。コミュニティを形成してロイヤル顧客を育てたいならFacebookのグループ機能が活躍しますし、専門性の高い情報発信でブランディングしたい場合はYouTubeやLinkedInを検討するのがおすすめです。
また、採用を目的とする場合、LinkedInで人材ネットワークを広げたり、自社カルチャーをYouTube動画で紹介して興味を持ってもらうといった方法があります。まずは目的を明確化し、それに合致するSNSを見極めましょう。
ターゲットとの親和性
ターゲットが若年層中心の場合はTikTokやInstagramに注力し、中高年層やビジネスユーザーが多いならFacebookやLinkedInに目を向けるなど、主要SNSごとのユーザー特性を考慮することが重要です。商品やサービスの種類によっても、どのSNSが一番効果を発揮するかは変わります。
たとえば、美容やファッション商材はInstagram向きですが、BtoB向けサービスなら業界専門家が集まるLinkedInでの情報発信が効果的です。
さらに、地域性や言語面でも違いがあるため、海外展開や特定のローカル市場を狙う際は、対象エリアでのSNS利用動向もリサーチしておくと良いでしょう。
まとめ
インフルエンサーマーケティングにおいて、どのSNSを選ぶかは戦略の根幹を左右する極めて重要な決断です。InstagramやTikTokのようにビジュアルやエンタメ性が重視されるプラットフォームでは、短期間で大きな拡散効果を期待できますが、投稿のクオリティ管理や最新トレンドへの対応が欠かせません。
YouTubeなら長尺動画でじっくり商品をアピールできますし、FacebookやLinkedInではコミュニティ形成やBtoB商談を効果的に行う余地があります。まずは自社の目的とターゲットを明確にし、各SNSのユーザー層や特性と照らし合わせて最適なプラットフォームを選びましょう。
そのうえで、インフルエンサーをうまく活用しながら、継続的なコンテンツ発信とコミュニケーションを続けることで、SNSマーケティングの成功を掴みやすくなります。