SEO外部対策とは?SEO外部対策の主な手法

- SEO外部対策は、自社サイト外部からの評価(被リンク・サイテーションなど)を高めることで検索エンジンの信頼度や権威性を向上させる施策
- 内部対策(サイト内のコンテンツや構造の最適化)とセットで行うことで、より高い検索順位を狙える
- 被リンク獲得では、「自然にリンクを貼りたくなるコンテンツ」を作り、不自然なリンク構築を避けることが重要
- サイテーション(ブランド名の言及)やSNSでの拡散も評価につながり、外部メディアへの寄稿やプレスリリース配信なども有効
- 検索エンジンのガイドラインを遵守し、無関係な相互リンクやリンクファームなどの手法はペナルティのリスクが高い
- 長期的な視点を持ち、コンテンツの質やブランド力を高めながら、健全な外部対策を継続して行うことが大切
SEO外部対策とは
SEO外部対策とは、自社サイトの外部から検索エンジンの評価を高めるために行う施策の総称です。検索エンジンはウェブ上のあらゆる情報をクロールし、どのサイトがより価値があり、ユーザーの求める情報に適しているかを総合的に評価します。その評価指標の一つに「サイト外からの情報」があります。具体的には、被リンクの数や質、ブランドの認知度やユーザーからの評価、さらにはソーシャルメディア上での言及状況などが挙げられます。これらの要素を適切に強化することで、検索エンジンからの評価を高め、結果的に検索順位を上げることを目指すのがSEO外部対策です。

外部対策の要となるのは、他のサイトからリンクをもらういわゆる「被リンク(リンクビルディング)」ですが、そのほかにも「サイテーション(ブランド名の言及)」「SNSの活用」「外部メディアへの寄稿」「Webディレクトリ登録」など、多岐にわたります。これらの施策を組み合わせながら、自然で良質な評価を集めることが重要です。
企業規模や業種を問わず、ユーザーや検索エンジンから高い信頼を得るには、外部サイトからの評価が欠かせません。そのため、コンテンツの質を高める内部対策だけでなく、外部からの評価を育てていく外部対策を戦略的に実行していく必要があります。
ご自身で行うリソースがない、SEO対策会社に任せたい方は下記にて施策別に費用の紹介をしているので参考にしてみてください。
外部SEO対策費用は、月額数万円〜数十万円程度が一般的とされています。
外部対策の代表例としては、質の高い被リンクを獲得するための施策や、プレスリリースの配信、SNSとの連携による話題作りなどが挙げられます。外部施策は、サイトの評価を高めるうえで欠かせない要素ですが、不自然なリンク獲得はペナルティの対象になるリスクもあるため、信頼できる業者を選ぶことが極めて重要です。
かつてはリンクの数だけを増やすスパム的な手法が横行していた時代もありましたが、検索エンジンのアルゴリズム更新により、そうした行為は厳しく取り締まられています。そのため、質の低いリンクを量産するような外部SEO施策に高額な費用を支払うのはリスクが大きいです。自然な形で被リンクを獲得するためのコンテンツ施策や、信頼性の高い媒体への掲載戦略など、本質的な取り組みに力を注ぐことが大切です。

内部対策との違い
SEO対策には大きく分けて内部対策(On-Page SEO)と外部対策(Off-Page SEO)の2種類があります。内部対策とは、サイト内で行うあらゆる調整を指し、具体的にはページのタイトルや見出し(H1、H2など)の設定、メタタグの最適化、キーワードを意識したコンテンツ作成、サイトの構造や表示速度の改善などが挙げられます。これらは自社サイト内の要素を整備するものであり、比較的コントロールしやすいのが特徴です。
一方で外部対策は、自社サイトの外にあるさまざまな要素を活用して検索エンジンからの評価を高める試みです。被リンク獲得をはじめとした外部サイトとの連携や、SNS上でのシェアや言及、ブランド力強化によるサイテーション獲得など、他社やユーザーに働きかける必要があるため、内部対策に比べると直接的なコントロールが難しい面があります。その分、真に価値のあるサイトには良質な被リンクやブランド言及が集まりやすく、評価が高いサイトがさらに評価を伸ばしやすいという特徴があります。
内部対策は「サイトそのものを最適化する」行為であり、外部対策は「サイト外の評価を高める」行為です。両者は車の両輪のように機能し、いずれか片方だけを追求しても十分な成果は得られないため、どちらもバランスよく行うことが必要とされています。

SEO外部対策の重要性
検索エンジンは、ウェブ上に存在する膨大な情報を評価・分類し、ユーザーが求める情報を的確に提示する役割を担っています。その際、サイトのコンテンツの質や構造などの内部要素だけでなく、外部からの評価(被リンクやブランド言及など)を非常に重視する傾向があります。なぜなら、他のサイトやユーザーが自発的にリンクを貼ったりSNSで共有したりする場合、それだけ「そのサイトの情報が有益である」「そのブランドやコンテンツに価値がある」と判断できるからです。
外部対策は検索エンジンがサイトの信頼度や権威性を測る指標として用いられやすいと言えます。特に良質な被リンクが多いサイトは、検索エンジンにとって「多くの人に支持されるサイト」と捉えられ、検索結果で上位に表示されやすくなります。また、SNSで話題になることで、ブランド名やサイト名が自然と拡散され、サイテーションを増やすことにもつながります。こうした評価の積み重ねが検索順位に大きく影響するため、外部対策はSEOにおいて不可欠な要素です。
ただし、検索エンジンのアルゴリズムは常に進化しており、不自然なリンクや過度な相互リンク、低品質な外部サイトへの登録などのやり方はペナルティを受けるリスクを伴います。そうしたリスクを避けながら、自然な形で外部評価を高める戦略が重要になってきます。内部対策をしっかり行った上で、さらに信頼度を高めるための外部対策を組み合わせることで、初めて強いサイトに育っていくのです。
SEO外部対策の主な手法
SEO外部対策の主な手法には被リンク(リンクビルディング)の獲得、ブランド言及(サイテーション)の活用、SNSでの情報拡散、外部メディアへの寄稿やPR、そしてWebディレクトリへの登録などが挙げられます。これらの施策をバランスよく実施することで、自然な形でサイトの評価を高め、結果的に検索エンジンからの信頼度を向上させることが期待できます。
施策 | 目的 | メリット | 注意点 |
---|---|---|---|
被リンク(リンクビルディング) | 他サイトからの評価を高める | 権威性・信頼性が上がり検索順位にも好影響 | 不自然・過度なリンクはペナルティリスクあり |
サイテーション(ブランド言及) | ブランド名の認知度と評価を向上 | 被リンクがなくてもブランド評価が高まる | 信頼されるブランド・サービスである必要がある |
SNS活用 | コンテンツ拡散・ユーザーとのコミュニケーション | 拡散スピードが速く、多くのユーザーに情報を届けやすい | 継続的な更新とユーザーとの対話が必要 |
外部メディアへの寄稿・PR | 新規オーディエンスへの情報提供・ブランド認知拡大 | 大手メディアからの被リンク獲得や信頼度向上が期待できる | 媒体によっては審査基準が厳しい場合がある |
Webディレクトリへの登録 | 業界や地域でのリファレンス獲得 | 信頼性の高いディレクトリからのリンクはSEO的にもプラス | 低品質ディレクトリへの一斉登録は逆効果の可能性 |
被リンク(リンクビルディング)
被リンク(Backlink)は、自社サイト以外の外部サイトから自社サイトへのリンクを指します。検索エンジンは、被リンクを「第三者からの評価」であると見なし、リンク元のサイトが優良なものであればあるほど、自社サイトへの評価が高まる傾向があります。つまり、質の高い被リンクを多く獲得しているサイトは、それだけ「多くのユーザーや企業から認められている」と判断され、検索結果でも上位に表示されやすくなります。
ただし、被リンクは多ければ多いほど良いという単純なものではありません。不自然な相互リンク、リンクファーム、低品質なWebディレクトリへの一斉登録など、人工的にリンクを増やそうとする行為は検索エンジンのガイドライン違反となり、ペナルティを受けるおそれがあります。最適な被リンク施策を行うためには、まず自社サイトのコンテンツを充実させ、人々がリンクを貼りたくなるような有益な情報を提供することが必須です。
さらに、リンクを貼ってくれる相手先とのコミュニケーションや、検索意図に合ったページにリンクを集めるための導線設計なども重要です。あくまでも自然に被リンクが集まるような仕組みを整えることが大切であり、そのためには長期的な視点でコンテンツとサイト構造を磨いていく必要があります。
サイテーション(ブランド言及)
サイテーションとは、ブランド名やサービス名、企業名などがサイトやSNS、口コミサイトなどで言及されることを指します。被リンクが直接的なリンクで評価を高めるのに対し、サイテーションはリンクが張られていない場合でもブランド名が言及されることで、検索エンジンが「このブランドはどれだけ世間に認知されているか」を測る際の指標になります。いわゆる「ノンリンクSEO」として注目される手法の一つです。
たとえば、多くのユーザーがSNSで商品名やサービス名を投稿したり、口コミサイトでその名前が頻繁に登場したりすると、検索エンジンは「多くのユーザーに認知され、話題になっているブランド」と判断します。この判断が結果としてサイトの評価を高め、検索順位の上昇に寄与する可能性があります。
サイテーションを獲得するためには、ブランドそのものの認知度を高めたり、ユーザーとの積極的なコミュニケーションを図ったりする必要があります。オンラインでの広告やSNSアカウントの運用、オフラインのイベント参加やメディア露出など、あらゆる手段を通じてブランドの存在をアピールすることが効果的です。こうした活動を重ねることで自然と言及の数が増え、サイテーションとしての価値が高まります。

ソーシャルメディア(SNS)の活用
SNSの普及により、個人や企業が情報を共有・拡散するスピードはかつてないほど加速しました。FacebookやTwitter、Instagram、YouTube、LinkedInなどのSNSプラットフォームでユーザーにアプローチすることで、商品やサービス、サイトの存在を広く伝えられるだけでなく、コンテンツのシェアやいいねなどを通じて、サイト外からの評価を得やすくなります。
SNS上で多くのユーザーにシェアされるようなコンテンツは、検索エンジンが「トレンド」や「ユーザーの関心の高まり」を判断する一つのシグナルと見なす可能性があるため、間接的にSEOの効果を高めることが期待できます。加えて、SNSの投稿から自社サイトへ訪れるユーザーが増加すれば、サイトのトラフィックやエンゲージメントも向上し、総合的な評価の向上につながるかもしれません。
ただし、SNSはあくまでも人と人とがつながる場であり、ユーザーの共感や興味を引く要素がなければフォローやシェアを得るのは困難です。定期的に質の高い情報やエンターテイメント性のあるコンテンツを発信し、ユーザーとのコミュニケーションを大切にすることが、結果として外部評価の向上にも寄与します。
外部メディアへの寄稿・PR
自社サイト内だけで情報を発信していても、一定のユーザー層にしかリーチできない場合があります。そこで、外部メディアへの寄稿やPR活動を通じて、より幅広い層にブランド名やコンテンツを知ってもらう機会を創出することが効果的です。外部メディアでの記事掲載に成功すると、そのメディアの読者層に直接アプローチできる上、リンクを得られる場合もあります。
さらに、メディアが大手サイトであればあるほど被リンクの価値が高まり、それに付随して検索エンジンの評価も向上しやすくなります。PR記事やインタビュー企画などを通じて、専門家としての見解や、自社独自のノウハウを提供することで信頼性を高め、自然な形で「この企業は詳しい」「この専門家は信用できる」という印象を持ってもらうことが可能です。
このように、外部メディアへの寄稿やPRは単にリンクをもらうだけでなく、ブランド力を高める絶好の機会でもあります。読者にとって有益な情報を発信し続けることで、記者や編集者からの信頼も得やすくなり、継続的なコラボレーションの機会につながる可能性もあります。
Webディレクトリへの登録
かつてはあらゆるWebディレクトリに自社サイトを一斉登録する手法が盛んに行われ、被リンクを人工的に増やすのが一般的でした。しかし、検索エンジンのアルゴリズムが進化した今、低品質なWebディレクトリへの登録はほとんど効果を持たないどころか、逆効果になる可能性すらあります。
それでも、特定の業界や地域、ジャンルに特化した信頼性の高いWebディレクトリは依然として存在し、そうしたディレクトリには登録する価値があります。公的機関や大手ポータルサイトが運営するディレクトリ、あるいは業界団体が運営する専門性の高いディレクトリなどが該当します。これらのディレクトリへの登録は、自社サイトの信頼性を高めるうえで有効です。
このような信頼性の高いディレクトリを見極めるには、運営母体や審査基準、掲載されているサイトの質などを事前に確認することが欠かせません。闇雲にディレクトリ登録を行うのではなく、目的とする顧客層が利用しそうな信頼できるディレクトリを見つけ、適切なカテゴリに登録するようにしましょう。
被リンクの主な獲得方法
被リンクを獲得する方法は多岐にわたりますが、大切なのは「リンクを貼る側にもメリットや理由があること」です。自然に、そして納得感のある形で被リンクが得られるよう、コンテンツの質を高め、業界で独自の立ち位置を確立していくことが重要です。以下のような方法を組み合わせて、長期的な視点で被リンクを集めていくことが効果を高める秘訣です。
主な方法 | 内容 | ポイント |
---|---|---|
良質なコンテンツ作成 | 読者が本当に求める情報を提供し、自然にリンクしたいと思わせる | ユニークで専門性の高い情報や視覚的にわかりやすい資料を用意 |
比較記事・ランキング記事 | ユーザーが比較検討しやすい情報をまとめ、多方面からリンクを獲得 | 公平性と客観性を重視し、自社の宣伝を前面に出しすぎない |
一次情報・データの発信 | 独自の調査や研究成果を公開し、専門家やメディアから引用を獲得 | オリジナリティの高いデータほど被リンクされやすい |
関連企業・取引先へのリンク掲載依頼 | 取引関係や共同プロジェクトの紹介などにより、自然な形でリンクを貼ってもらう | 互恵関係を保ちつつ、不自然な相互リンクにならないよう配慮 |
外部メディアへの寄稿(ゲストポスト) | 他メディアに有益な記事を提供し、著者欄や本文内から自社サイトにリンクを誘導 | メディアの読者層との相性を考慮し、質の高いコンテンツを寄稿 |
プレスリリース配信 | ニュースバリューのある情報をメディアや一般ユーザーに拡散してもらい、リンクを獲得 | 情報の新規性・話題性を強調し、引用されやすい構成や資料を用意 |
企業情報をポータルサイト・ディレクトリに登録 | 信頼度の高い業界ポータルや公的機関などを活用し、権威性のある被リンクを得る | 低品質サイトの回避と、登録先の審査基準・掲載状況を事前確認 |
SNSでコンテンツを拡散 | 話題性のあるコンテンツを作り、SNSでシェアを促し二次的な被リンク獲得につなげる | 長期的に注目されるコンテンツを意識し、継続的に発信とコミュニケーションを行う |
良質なコンテンツを作成し自然な被リンクを得る
自然な被リンクを貼ってもらう最も正攻法な方法は、「そのコンテンツにリンクする価値が高い」と感じてもらうことです。ニュース性があり役立つ記事や、専門的な知見をまとめたホワイトペーパー、視覚的にわかりやすいインフォグラフィックなど、多種多様な形でユーザーにとって魅力的な情報を提供できれば、自然と紹介したいという声が高まります。自社サイトにしかない統計データやオリジナルの研究結果、あるいは業界のトップレベルの専門家による寄稿など、価値の高い情報があればあるほど、被リンクの獲得につながりやすいです。
被リンクの獲得だけを目的としてコンテンツを作るのではなく、まずは「どのようにユーザーの課題を解決できるか」を追求し、その上で魅力的なビジュアルや具体例を盛り込みながら、読みやすく説得力のある文章を心がけることが大切です。そうした努力は被リンクを増やすだけでなく、サイト全体の評価やブランド力の向上にも直結します。

比較記事・ランキング記事を作成して共有する
ユーザーが商品やサービスを選ぶ際、複数の選択肢を比較した情報をまとめた記事やランキングは非常に人気があります。これらのコンテンツは、多くの人にとって検索意図に合致しやすく、「役に立つ」と感じられる確率が高いです。そのため、サイト運営者やブロガーなどが、参考として自身のサイトでリンクを紹介するケースも少なくありません。
たとえば、自社が扱う商品の性能や価格を競合他社と比較する記事を作成し、それぞれの特長やメリットを中立的にまとめると、読者にとっては「選択肢を整理できる有益な情報」になります。こうした比較記事やランキング記事を作成し、SNSやコミュニティで共有することで、多方面から注目され、自然なリンクを得るチャンスが高まります。
ただし、自社のメリットばかりを強調する宣伝色の強い内容になってしまうと、リンクを貼る側が敬遠する可能性があります。あくまで第三者視点を意識し、客観的かつ公平な情報提供を心がけることが重要です。
業界の一次情報やデータを発信し引用を獲得する
被リンクを獲得する強力な方法の一つが、業界の一次情報や調査データ、独自の統計などを発信することです。特にメディアや研究機関、他のブロガーは、記事作成やレポート執筆の際に信頼できるデータを必要としています。そこで、自社が独自に行ったアンケート結果や市場調査、ユーザーデータの分析などを公開すると、「このデータを紹介したい」と感じる人々がリンクを貼って紹介してくれます。
新規性や独自性の高いデータであるほど、多くのメディアや専門家からの引用を狙えます。データを活用したいと思う人が増えると、その分だけリンクが集まる可能性も高くなります。また、一度作成したデータを定期的にアップデートし、常に最新の情報として発信し続けることで、継続的に被リンクを獲得するチャンスを広げられます。
この際、見やすくまとまった表やグラフ、インフォグラフィックなどを作成しておくと、さらに情報源としての魅力が増します。引用してもらう場合は、自社サイトのURLを明記したり、「出典:○○」と記載してもらうことで、被リンクとして機能しやすくなります。

関連企業・取引先にリンク掲載を依頼する
自社が取引のある企業や、パートナーシップを結んでいる団体などと協力し、お互いのウェブサイトにリンクを掲載する方法も考えられます。ただし、この場合は「相互リンク」の要素が強くなるため、検索エンジンに不自然だとみなされるリスクも一部伴います。あくまでも自然な形で、ユーザーにとって価値のあるリンクとして掲載することが大切です。
たとえば、共同で新商品を開発したケースや、コラボイベントを開催した実績があるなら、その具体的な内容を双方のサイトで記事化し、お互いを紹介する形でリンクを貼ることには十分な意義があります。単にリンクを貼り合うだけではなく、リンク先を訪れたユーザーが「なるほど、これがその実績か」「関連情報がすぐに見られて便利だ」と納得できる理由づけが必要です。
また、業界団体や地域の商工会議所、協会などに加盟している場合は、会員一覧や実績紹介のページに自社のサイトリンクを掲載してもらうとよいでしょう。こうしたリンクは、自然かつ信頼性の高いものとして評価されやすくなります。
外部メディアに記事を寄稿する(ゲストポスト)
専門性のある企業や個人が、外部メディアに記事を寄稿し、自社サイトへのリンクを設置してもらう手法は「ゲストポスト(Guest Posting)」と呼ばれ、被リンク獲得の手段としても広く活用されています。特に海外では非常に一般的ですが、近年は日本でも徐々に定着しつつあります。外部メディアが自社よりも大きなトラフィックを持っている場合、そのメディアの読者に直接アプローチできるだけでなく、そのメディアからの被リンクによって検索エンジンの評価が高まる可能性があります。
ゲストポストを成功させるには、寄稿先のメディアにとって有益なコンテンツを提供することが必須です。単なる宣伝記事ではなく、読者が求める情報や役立つ知識を十分に盛り込み、そのうえで自社の専門性や実績をさりげなくアピールするバランスが求められます。また、メディアによっては寄稿記事の審査が厳しい場合もあり、一定のクオリティやオリジナリティが求められます。自社の強みを生かしつつ、相手メディアの方向性や読者層との相性を見極めることが成功の鍵です。
プレスリリースを配信して情報を拡散する
新商品やサービスのリリース、イベントの開催、企業の新たな取り組みなど、ニュースバリューのある情報があればプレスリリースを配信する方法も有効です。多くの企業や個人がプレスリリースを閲覧し、自社のメディアやブログ、SNSで拡散することがあります。その結果、被リンクが増える可能性があります。
プレスリリースを配信する際は、ニュースサイトやプレスリリース配信サービスの利用が一般的ですが、メディアの担当者に直接アプローチする方法もあります。特に業界紙や専門誌などは業界固有の話題に敏感であるため、自社の取り組みがその業界で注目に値する場合は取り上げられやすくなります。ただし、ニュース性が薄い情報を配信してもメディア側には採用されにくいため、「読者が興味を持ちそうなストーリー」を意識して作成することが大切です。
また、配信したプレスリリースを自社サイトの「ニュースリリース」ページに掲載することで、自社サイト上でも情報を一元化できます。メディアが引用しやすい資料や画像を添付しておくなど、転載する側の利便性も考慮すると、被リンクにつながる可能性が高まります。

企業情報をポータルサイトやディレクトリに登録する
信頼できる企業情報ポータルサイトや業界ポータルサイトが存在する場合、そこに自社情報を登録し、サイトへのリンクを掲載しておくと、一定の評価を得られることがあります。これも一種の「被リンク獲得」ですが、不特定多数の低品質サイトからのリンクを集めるのとは異なり、ポータルサイトそのものが高い信頼度を持っている場合はSEO効果が期待できます。
たとえば、業界トップクラスのポータルサイトや公的機関、消費者庁関連の協会サイトなど、社会的信用が高いサイトからのリンクは被リンクとしての価値が大きいです。自社が登録資格を満たしているならば、積極的に活用することでサイトの信頼性を高められます。
注意点としては、登録するポータルサイトが本当に信頼できるかを見極めることが大切です。運営元の情報や掲載サイトの質、審査基準などをチェックし、低品質なサイトが多数登録されているようなディレクトリは避けるようにしましょう。
SNSでコンテンツを拡散し自然な被リンクを得る
SNSでの拡散は直接の被リンクとは異なるものの、ユーザー同士のシェアが進むうちにさまざまなサイトやブログがその情報を参照し、結果的に被リンクへとつながるケースが多々あります。特に拡散されやすいコンテンツとしては、話題性が高いニュース、トレンドに即したインフォグラフィック、思わずシェアしたくなるようなユーモアや感動を与える動画などが挙げられます。
SNS上で注目度が高まると、ブロガーやニュースサイトが「SNSで話題になっている情報」として取り上げる可能性があり、記事の中でリンクを貼って紹介されることがあります。このように、SNSでのバイラルが被リンク獲得につながる例は少なくありません。
ただし、バイラルが一時的に盛り上がっても、すぐに飽きられてしまうと長期的な被リンクにはつながりにくいのも事実です。継続的に注目されるコンテンツを生み出すには、ターゲットユーザーのニーズや興味を深く理解し、戦略的にコンテンツを発信していく必要があります。

SEO外部対策の注意点
SEO外部対策を行う際は検索エンジンのガイドラインを遵守し、不自然なリンク構築によるペナルティを避けることが重要です。また、自社サイトと無関係なサイトとの相互リンクは、過度であればランキングの低下を招くリスクがあります。健全な方法で自然な評価を獲得することこそが、長期的なSEO成功の鍵となります。
検索エンジンのガイドライン遵守
Googleをはじめとする検索エンジンは、ウェブマスター向けのガイドラインを公開しています。これらでは、ユーザーにとって有益なコンテンツを提供し、正しい情報を分かりやすく伝えるサイト作りを推奨するとともに、不自然なリンクの増加や隠しテキストなどの不正行為を厳しく禁じています。検索エンジンのガイドラインを無視して人工的にリンクを増やそうとする施策は、短期的には一時的な順位向上をもたらすかもしれませんが、ペナルティを受けて検索結果からの除外・順位降下などの重大なリスクを負います。
逆に、ガイドラインをしっかりと理解し、それに合致した形でコンテンツを充実させながら外部評価を集めていくと、長期的・安定的に検索順位を維持しやすくなります。サイトの成長を目指すのであれば、決して早道を狙った「ブラックハットSEO」に走らず、地道かつ正当な手段を選ぶべきです。
不自然なリンク構築のリスク
リンクを購入したり、リンクファームと呼ばれる大量の低品質サイト同士でリンクを貼り合ったりする手法は、検索エンジンの高性能化により見抜かれやすくなっています。こうした手法は検索エンジンの評価を操作しようとする行為とみなされ、重大なペナルティにつながることがあります。ペナルティを受けたサイトは検索結果の大幅な順位低下やインデックスからの削除といった措置が取られ、復旧には大きなコストと時間がかかる場合があります。
不自然なリンク構築ではなく、前述したように自然に獲得する被リンクを目指すことが最善策です。ユーザーにとって価値のある情報を提供し、適切な場所でリンクを紹介してもらう形が理想です。SEOはあくまでも「価値のあるサイトを正しく評価してもらう」ための施策であるという本質を忘れないことが大切です。
無関係なサイトとの相互リンク
一時期盛んに行われていたSEO手法として、互いに無関係なサイト同士でリンクを貼り合う「相互リンク」があります。もちろん、業務提携や共同プロジェクトなど、合理的な理由があって相互リンクをする場合は問題ありません。しかし、単に被リンク数を増やす目的だけで無関係のサイトと大量に相互リンクを結んでいると、検索エンジンから不自然だと疑われる可能性があります。
相互リンクがすべて悪いわけではなく、きちんとした関連性やユーザーにとってのメリットがある相互リンクはむしろ望ましいケースもあります。大切なのは、そのリンクがユーザーの利便性に役立つかどうか、検索エンジンから見て不自然とみなされない合理的な背景があるかどうかを常に考えることです。

まとめ
SEO外部対策は検索エンジンからの評価を高めるために欠かせない施策であり、自然な被リンクやサイテーションを獲得することでサイトの信頼性や権威性が向上します。特に質の高いコンテンツ提供やSNS・外部メディアの活用などを通じて、ユーザーや業界から評価される形で外部対策を行うことが理想的です。
一方で、ガイドライン違反となる不自然なリンク構築は大きなリスクを伴うため、長期的視点をもって正当な手段でSEO外部対策を行い、検索エンジンとユーザー双方から信頼を得るサイト作りを目指すことが重要だと言えます。