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コーポレートサイトのページ数は最低限でいい決定的理由

コーポレートサイトのページ数は最低限でいい決定的理由

コーポレートサイトの価値は、ページの「数」では決まりません。むしろ、多すぎるページはユーザーの混乱を招き、本当に伝えたいメッセージの価値を下げてしまうことさえあります。本記事では、なぜコーポレートサイトのページ数が必要最低限で良いのか、その決定的な理由と、数よりも注力すべき本質的なポイントを分かりやすく解説します。量より質を重視した、成果につながるサイト作りのヒントがここにあります。

横浜のデジタルマーケティングカンパニー

株式会社エンカラーズは「神奈川を代表する企業100選」に選出された、横浜のデジタルマーケティングカンパニーです。WEB制作、SEOコンサルティング、AI活用支援など、デジタルマーケティングを戦略立案から制作・運用までワンストップでご対応いたします。


目次

コーポレートサイトのページ数の目安

コーポレートサイトのページ数は、企業の規模や目的に応じて異なりますが、一般的には5~20ページ程度が目安とされています。ただし、情報発信型やSEOを重視するサイトでは、ページ数が増える傾向にあります

サイトの目的や業種によって変動しますが、基本となるのは以下のページです。

基本的なページ構成の例
  • トップページ
  • 会社概要・企業理念
  • 事業・サービス内容
  • 導入事例・実績紹介
  • お知らせ・ニュースリリース
  • 採用情報
  • お問い合わせフォーム
  • プライバシーポリシー

重要なのは、これらの各ページが明確な役割を持っていることです。 いたずらにページを増やすのではなく、まずは自社にとって本当に必要な情報が何かを精査し、これらの基本構成を軸に検討を進めるのが成功への近道です。これからサイトを作る、あるいはリニューアルを検討している場合は、この目安を参考に自社に最適な構成を考えてみてください。

コーポレートサイトのページ数は必要最低限でいい理由

コーポレートサイトのページ数を必要最低限に抑えるべき理由は、大きく3つあります。それは、「ユーザー体験(UX)の向上」「運用コストの最適化」、そして「企業メッセージの明確化」です。これらはサイトの成果に直結する非常に重要な要素であり、ページ数を絞り込むことで、それぞれの質を高めることができます。

コーポレートサイトのページ数は必要最低限でいい理由
  • ユーザー体験(UX)の低下を招く
  • 運用・管理コストが増大する
  • 本当に伝えたいメッセージが埋もれる

ユーザー体験(UX)の低下を招く

Webサイトのページ数が多すぎると、訪問したユーザーは「どこに目的の情報があるのか分からない」というストレスを感じてしまいます。これは、ユーザー体験(UX)の著しい低下を招き、結果的にサイトからの離脱、つまりビジネスチャンスの損失に直結します。欲しい情報にすぐにたどり着けないサイトは、ユーザーにとって価値のないサイトと判断されてしまうのです。

例えば、似たような内容のサービスページが複数存在したり、階層が深くなりすぎたりすると、ユーザーは情報の迷子になります。せっかくサイトに興味を持って訪れてくれたとしても、不便さを感じさせてしまっては、企業のイメージダウンにもつながりかねません。ユーザーが直感的に操作でき、最短距離でゴールに到達できる構成こそが理想です。

コーポレートサイトで最も優先すべきは、訪問してくれたユーザーが迷わず、快適に情報を得られる環境を提供することです。 ページ数を絞り込み、シンプルで分かりやすい構造を保つことは、おもてなしの心であり、ビジネス成果の第一歩と言えるでしょう。

運用・管理コストが増大する

サイトのページ数が増えれば増えるほど、制作時にかかる初期費用はもちろんのこと、公開後の運用・管理にかかるコストも増大していきます。ここで言うコストとは、単なるサーバー費用やドメイン費用だけではありません。情報更新や修正作業にかかる「人的コスト」と「時間的コスト」が大きな負担となるのです。

ページ数が多いサイトは、少しの仕様変更や情報更新でも、修正箇所が多岐にわたるケースが少なくありません。例えば、企業情報の変更、サービス内容のアップデート、キャンペーン情報の掲載など、日々の業務の中で発生する更新作業の負担は、ページ数に比例して重くなっていきます。担当者の作業時間が増えるだけでなく、外部の制作会社に依頼している場合は、その都度費用が発生します。

結果として、更新が滞り、古い情報が放置された「塩漬けサイト」になってしまうのが最も避けるべき事態です。 必要最低限のページ数に絞り込むことは、サイトを常に新鮮で正確な状態に保ち、長期的に健全な運用を続けるための賢明な選択と言えます。

本当に伝えたいメッセージが埋もれる

Webサイトの情報量が多すぎると、企業が「本当に伝えたい核心的なメッセージ」が他の情報に埋もれてしまい、ユーザーに届きにくくなるというデメリットがあります。ページ数が多いということは、それだけユーザーに与える選択肢が多いということであり、かえって重要な情報が見過ごされる原因になるのです。

スーパーマーケットで24種類のジャムを並べた時より、6種類に絞って並べた時の方が売上が伸びたという有名な心理学の実験があります。これは、選択肢が多すぎると、人は選ぶことに疲れてしまい、結局何も選ばないという「決定回避の法則」を示唆しています。Webサイトも同様で、情報過多はユーザーの判断を鈍らせ、企業の強みや理念といった最も訴求したいことが伝わらなくなってしまいます。

コーポレートサイトの目的は、自社の価値を的確に伝え、ユーザーに行動を促すことです。 そのためには、情報を詰め込むのではなく、むしろ削ぎ落としていく勇気が必要です。ページ数を絞り、洗練されたメッセージを際立たせることで、ユーザーの心に深く響くサイトを構築できるのです。

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コーポレートサイトで注力すべき3つのこと

コーポレートサイトではページ数よりも注力するべきことがあります。むしろ、ページ数を絞り込むからこそ、本当に注力すべき3つのことにリソースを集中できます。それは「ページの目的の明確化」「コンテンツの質の向上」、そして「ユーザーを導く導線設計」です。これらを徹底することが、成果につながるサイトの鍵となります。

コーポレートサイトで注力すべき3つのこと
  • 1ページ1ミッション:各ページの「目的」を明確にする
  • コンテンツの質:ユーザーの疑問を「完全に」解決する
  • 導線設計:ユーザーを迷わせず「次の行動」へ導く

1ページ1ミッション:各ページの「目的」を明確にする

質の高いコーポレートサイトを構築するための第一歩は、すべてのページに明確な役割、すなわち「ミッション」を持たせることです。1つのページにあれもこれもと情報を詰め込むのではなく、「このページは、誰に、何を伝えて、どう行動してほしいのか」を徹底的に考え抜く「1ページ1ミッション」の原則が重要になります。

例えば、「サービス紹介ページ」であれば、そのサービス導入を検討している企業の担当者に向けて、機能の優位性や導入メリットを伝え、最終的には「詳しい資料を請求してもらう」という具体的なゴールを設定します。目的が明確であれば、掲載すべき情報、使うべき言葉、デザインのトーン&マナーまで、すべてがそのゴール達成のために最適化されていきます。

ページごとのミッションが明確であれば、サイト全体としての一貫性が生まれ、ユーザーに提供する価値も飛躍的に高まります。 サイトを設計する際は、まず各ページの存在意義を定義することから始めましょう。その積み重ねが、成果を生むサイトの骨格を形作るのです。

コンテンツの質:ユーザーの疑問を「完全に」解決する

ページ数が少なくても成果を出すサイトは、例外なく一つひとつのコンテンツの「質」が非常に高いという特徴があります。ここで言う質とは、単に文章が上手い、デザインが美しいということだけではありません。訪問したユーザーが抱えるであろう疑問や悩みを先読みし、そのページ内で「完全に」解決できるだけの情報を提供できているかどうかが問われます。

例えば、ユーザーが「〇〇 サービス 料金」と検索して訪れたのであれば、料金プランを分かりやすく提示するだけでなく、他社との比較、費用対効果、導入事例まで踏み込んで解説することで、ユーザーの満足度は格段に上がります。競合サイトにはない独自のデータや、顧客のリアルな声、専門家としての深い知見などを盛り込むことで、コンテンツの価値は唯一無二のものになります。

Googleが高く評価するのは、ユーザーの検索意図に真摯に応え、期待以上の価値を提供する専門性と網羅性を備えたコンテンツです。 ページ数を増やすことにリソースを割くのではなく、1ページあたりの情報密度と質を高めることに全力を注ぐべきです。

導線設計:ユーザーを迷わせず「次の行動」へ導く

各ページのコンテンツの質を高めたら、次はそのページを訪れたユーザーを迷わせることなく、企業が意図する「次の行動」へとスムーズに導く「導線設計」が極めて重要になります。優れたコンテンツを用意しても、それが問い合わせや資料請求といったゴールに結びつかなければ、ビジネス上の成果にはつながりません。

導線設計の要となるのが、CTA(Call To Action:行動喚起)ボタンです。「詳しい資料はこちら」「無料相談を予約する」といったボタンを、ユーザーが自然とクリックしたくなるような最適な場所、色、文言で設置する必要があります。また、関連性の高いページへの内部リンクを適切に配置し、ユーザーがサイト内を回遊しながら、より深く企業やサービスへの理解を深められるように工夫することも大切です。

優れた導線設計とは、ユーザーの思考の流れを妨げず、ストレスなくゴールまでエスコートする「見えないおもてなし」です。 ユーザーが次に何をすべきか一目で分かる、シンプルで直感的なナビゲーションを心がけることで、サイトのコンバージョン率は大きく改善されるでしょう。

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コーポレートサイトのページ数を増やすべきケースとタイミング

コーポレートサイトのページ数を増やすべきケースとタイミングはあります。これまでページ数は最低限で良いと解説してきましたが、企業の成長フェーズや戦略に応じて、戦略的にページ数を増やすべきケースも存在します。

重要なのは、目的なく増やすのではなく、「なぜ増やすのか」という明確な意図を持つことです。ここでは、ページ拡充を検討すべき代表的な3つのケースとタイミングをご紹介します。

コーポレートサイトのページ数を増やすべきケースとタイミング
  • 採用活動を本格的に強化したい場合
  • 特定のサービス・商品を重点的にプロモーションしたい場合
  • コンテンツマーケティングで集客を拡大したい場合

採用活動を本格的に強化したい場合

企業の成長に伴い、人材獲得が経営の重要課題となった時、採用に特化したページを拡充するのは非常に有効な戦略です。単に募集要項を掲載するだけでなく、求職者が本当に知りたい情報を多角的に提供することで、企業の魅力を伝え、応募のミスマッチを防ぐことにつながります。

例えば、「社員インタビュー」ページを設け、様々な職種の社員の生の声を紹介したり、「働く環境・福利厚生」ページで、オフィスの様子や独自の制度を詳しく伝えたりすることが考えられます。また、キャリアパスや研修制度についてまとめたページも、成長意欲の高い求職者にとっては重要な判断材料となるでしょう。

採用活動を本格化するタイミングで採用関連ページを増やすことは、求職者に対する強力なメッセージとなり、入社意欲の醸成に大きく貢献します。 このように明確な目的がある場合は、ページを増やしてでも情報を充実させる価値は十分にあります。

特定のサービス・商品を重点的にプロモーションしたい場合

複数の事業やサービスを展開している企業が、その中の一つを戦略的に伸ばしていきたい、あるいは新商品を大々的にプロモーションしたいと考えた場合、その特定サービス・商品専用のページを拡充することが効果的です。総合的なサービス一覧ページだけでは伝えきれない、詳細な情報を届けることが目的です。

具体的な機能紹介、料金プランの詳細な比較、導入までの流れ、そして最も重要な「導入事例」などを、それぞれ独立したページとして丁寧に作り込むことで、見込み顧客の理解度と納得感を深めることができます。さらに、サービスに特化したLP(ランディングページ)を作成し、Web広告からの受け皿とすることも有効な手法です。

一つのサービスや商品に対する情報を集約し、深掘りしたページ群を作ることで、その分野における専門性や強みをユーザーに強く印象付けることができます。 これにより、見込み顧客の比較検討段階において、優位なポジションを築くことが可能になります。

コンテンツマーケティングで集客を拡大したい場合

Webサイトからの継続的な集客を目指し、コンテンツマーケティングに本格的に取り組む場合も、ページ数を増やすべきタイミングです。これは、潜在的な顧客層が持つ悩みや課題を解決するような、価値ある情報(ブログ記事など)を継続的に発信していく戦略です。

例えば、会計ソフトの会社であれば、「インボイス制度の対応方法」「確定申告のやり方」といったテーマで専門的な解説記事を作成します。これらの記事は検索エンジン経由で多くのユーザーを集め、自社の認知度向上と潜在顧客との最初の接点を生み出します。記事を読んだユーザーを、自然な流れで製品紹介ページや資料請求へと誘導する仕組みを構築します。

コンテンツマーケティングによるページの増加は、単なる数合わせではなく、将来の顧客となる層との関係を築くための戦略的な投資です。 一つひとつの記事が企業の資産となり、長期的に安定した集客をもたらす強力なエンジンとなるでしょう。

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「ページ数が多い方がSEOに有利」は大きな誤解

多くのサイト担当者が、「ページ数を増やせば、その分SEOにも強くなるのではないか」という期待を抱きがちです。しかし、これは現代のSEOにおいて最も陥りやすい大きな誤解の一つです。Googleが評価するのはページの「量」ではなく、あくまでもその「質」であり、目的のないページ量産は逆効果になることさえあります。

Googleが評価するのは「数」ではなく「専門性と網羅性」

現在のGoogle検索エンジンが最も重視しているのは、ユーザーの検索意図に対して、どれだけ専門的で信頼できる情報を、網羅的に提供できているかという点です。これは、Googleが掲げるE-E-A-T(経験、専門性、権威性、信頼性)という評価基準にも明確に示されています。

例えば、「特定の病気」について調べるユーザーは、断片的な情報が散らばった10ページよりも、一人の医師が監修した、信頼できる情報が1ページにまとまっているサイトを求めるでしょう。Googleはこうしたユーザーの期待に応えるため、トピックに対する深い知見と包括的な回答が示されているページを高く評価する傾向にあります。

つまり、重要なのはWebサイト全体のページ数ではなく、特定のトピックをどれだけ深く掘り下げ、ユーザーを満足させられるかという「コンテンツの深さ」なのです。 100の浅いページよりも、10の深い専門的なページの方が、はるかに高い評価を得られるのが現代のSEOです。

低品質ページの量産はサイト全体の評価を下げるリスクも

ページ数を増やすことだけを目的に、内容の薄いページや、どこかの情報を書き換えただけの独自性のないページを量産することは、SEOにおいて非常に危険な行為です。こうした低品質なページは、ユーザーにとって価値がないだけでなく、サイト全体の評価を著しく低下させるリスクをはらんでいます。

近年のGoogleは「ヘルプフル コンテンツ アップデート」などを通じて、ユーザーの役に立たないと判断したコンテンツの評価を厳しくする傾向を強めています。サイト内に低品質なページが多数存在すると、それらのページだけでなく、質の高い他のページまで含めたサイト全体の評価が引き下げられてしまう可能性があるのです。

数稼ぎのために作られた価値の低いページは、サイトにとって「お荷物」でしかありません。 ページを一つ追加する際には、それが本当にユーザーのためになるのか、既存のページにはない独自の価値を提供できるのかを厳しく自問自答する姿勢が不可欠です。

まとめ

コーポレートサイトの価値は、決してページの枚数では測れません。むしろ、ページ数を必要最低限に絞り込み、一つひとつのページの質と役割を突き詰めることこそが、成果への最短ルートです。多すぎるページは、ユーザーを混乱させ、管理コストを増大させ、本当に伝えたいメッセージを薄めてしまうリスクをはらんでいます。

数よりも「質」を重視し、各ページの目的を明確にし、ユーザーの疑問を完全に解決するコンテンツを作り込み、そして迷わずゴールへと導く導線設計にリソースを集中させましょう。量より質。この原則に立ち返り、自社の強みが凝縮された、少数精鋭のコーポレートサイトを目指してください。

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